こんにちは。
岩瀬 晃です。
言葉を話す上で、とても大事なことがあります。
それは、「前提」です。
「文化的背景」というともっと分かりやすいですかね。
で、この「前提」というのは、実はいろいろな表現の端々に表れています。
例えば、アメリカと日本を比べたとき
日本では
「岩瀬 晃」のように
姓が来て、その後に名がきます。
しかし、アメリカでは
「Akira Iwase」のように
名が先、姓が後、です。
郵便物の宛先の書き方も
日本では、「○○県○○市○○町1-2-3 岩瀬 晃」
のように書くのに対して
アメリカでは「Akira Iwase, 1-2-3, ○○町,○○市, ○○県」
という順序になります。
会社の名刺なども一緒ですね。
日本は、会社名、部署名、肩書き、名前
の順で書かれていて
アメリカは、名前、肩書き、部署名、会社名
の順。
この差
実はそれぞれの国の「前提」というか「文化的背景」がとてもよく表れているんですよね。
つまり
日本は、「個人」より「所属」
アメリカは、「所属」より「個人」
が、大事ということなんです。
日本は、どの家に属しているのか。
どの県に属しているのか。
どの会社に属しているのか。
そういう、「何に属しているか」
これがとても大事。
そして、名前や住所や名刺の表記の仕方などを通じて
無意識にその価値観が刷り込まれていくのです。
逆にアメリカでは、どこに属しているか、より
「あなた」は何者なのか?
「あなた」は何を考えているのか?
「あなた」は何をしてるのか?
というように
あなたという「個人」にスポットライトが当たります。
そういう「前提」でそれぞれ生きてきた両者が会った時
言葉の壁以前に、「前提」の違いが円滑な会話を妨げてしまう可能性があるのはなんとなく想像つきますよね?
もちろん、どちらがいい悪いではなく
相手の文化的大前提を知っておくことで
コミュニケーションはよりスムーズになる
ということなんです。
次回は、日本とアメリカの文法に見える「前提」の違いの話をしたいと思います。お楽しみに!